takettoのブログ

少し笑えて勉強になるブログ。にします。

【3分医師国家試験対策】季節ごとに小児科の感染症をまとめてみた。

どうも

「小児の感染症の問題で、白色便というフレーズが出たときのうれしさ半端ない」

でお馴染みのタケットです。

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新生児&白色便=ロタウイルスで決まり!って方程式ですもんね。

こんな一次方程式みたいな問題が国家試験で出てくれたらめちゃくちゃ嬉しいですよね。

 

でも、小児科っていろいろと感染症が多いので、

ロタウイルスみたいな一次方程式では解けないし、いろいろと症状とかややこしくて、

結構難しいですよね。

 

その中で、今回は「季節ごとに」小児科の感染症をまとめてみました。

 

ではまず、図と共にざくっと説明します。

 

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①冬に流行する感染症・・・インフルエンザ

 

②夏に流行する感染症・・・アデノウイルスによるプール熱、手足口病、ヘルパンギーナ

 

③秋から冬にかけて流行する感染症・・・RSウイルス

 

④冬の終わりから春先にかけて流行する感染症・・・ヒトメタニューモウイルス

 

医師国家試験的に大事なのをざくっとまとめたらこんな感じでしょうか。

 

もっと詳しい図はこちらのサイトに書いているので、どうぞ

www.keiyukai.or.jp

 

では、それぞれの感染症について書いていきます。

 

インフルエンザ

・季節・・・冬季を中心に流行を起こす感染力の強いウイルス感染症です。

・症状・・・突然の高熱で始まる事が多く、腰痛、関節痛、咳、鼻水、嘔吐、下痢など多彩

    な症状をきたします。      

・診断・・・診断キットによりインフルエンザウイルスの反応を調べる事ができます。

・国家試験的チェックポイント・・・

発症後5日を経過し、かつ解熱後2日(幼児の場合は3日)を経過するまで自宅療法が必要です。

 

プール熱

・季節・・・夏の初めに多く流行

・症状・・・3~5日ほど続く40度前後の発熱、咽頭炎、結膜炎などの症状が現れます。
・原因ウイルス・・・アデノウイルス。

・治療・・・基本的に安静と水分補給などの対症療法。

 

手足口病

・季節・・・夏季

・好発年齢・・・幼小児がよくかかります(1歳が最多)。

・原因ウイルス・・・コクサッキーウイルスA10・A16、エンテロウイルス71

・症状・・・手のひら、足の裏や手足の指の隙間、口の中に水疱性の発疹ができます。
    高熱になる事は少ないですが、一時的な発熱を伴う事はあります。

・治療・・・対症療法

 

ヘルパンギーナ

・季節・・・夏季
・好発年齢・・・幼小児がよくかかります(0歳が最多)。
・原因ウイルス・・・コクサッキーウイルス、エンテロウイルス
・症状・・・突然、38~40度の高熱が出る
    口内炎や水疱ができる
    喉や口蓋垂(のどちんこ)に炎症が起こる
・治療・・・対症療法

 

RSウイルス

・季節・・・夏終わりから冬終わり頃まで

・好発年齢・・・新生児(1歳未満)

・病態・・・細気管支の炎症による細気管支炎

・症状・・・発熱、鼻水、軽いせきなどの症状が2~3日続きます。 

    悪化すると、ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音がする喘鳴が強くなる。

    (細気管支が炎症による浮腫などで狭窄されることによる)

・診断・・・診断キットによりRSウイルスの反応を調べる事ができます。

・治療・・・対症療法。 

    抗ロイコトリエン受容体拮抗薬(細気管支の浮腫を軽減するため)

 

雑談・・・あれれ~おっかしいなぁ~。と。(コナン君ボイス)

     おじさん~ん。RSウイルスって喘息と一緒なの~?

     そうなんです。

     RSウイルスってなんだか、病態が喘息と似ていますよね。

     喘鳴が強いところも似てますよね。

     ただし、喘息の場合は気管支の平滑筋が肥大して気管支が狭窄されるのに対    

     し、RSウイルスの場合は細気管支における炎症による浮腫などにより、

     細気管支が狭窄されています。

     なので平滑筋の肥大を抑えるβ刺激薬は、喘息には効きますが、

     RSウイルスには効きません。

     (まあ、実際にはちょっと効果があると言う先生もいますが。)

 

ヒトメタニューモウイルス

あまり聞いたことがないかと思いますが、

小児科の間では、結構コモンな感染症となってきているらしいので、

新しく国家試験に出る可能性大です!

 

RSウイルスと症状は似ているのに、季節や好発年齢が異なるのがポイントです!

 

・季節・・・3月~6月の春にかけて多い

・症状 ・・・通常は咳、鼻水、熱などのRSウイルスと似ている風邪の症状。          

    細気管支炎、肺炎、気管支喘息の悪化、クループ様の症状も呈します。

              (肺炎になりやすいのがポイント!)

・好発年齢・・・一歳以上の乳幼児

・診断・・・診断キットによりヒトメタニューモウイルスの反応を調べる事ができます。

・治療・・・対症療法  

    抗ロイコトリエン受容体拮抗薬

    


 

こうやってまとめてみると

春くらいからヒトメタニューモウイルスの感染症が流行し、

それが落ち着いたと思ったら

夏くらいから手足口病、ヘルパンギーナ、プール熱が流行し、

それがまた落ち着いたと思ったら、

秋くらいから冬にかけてRSウイルスの感染症が流行し、

それがまたまた落ち着いたと思ったら、

冬にはインフルエンザが大流行といった具合に

一年を通していろいろな感染症が順繰り順繰り流行します。

 

ではなぜ、季節ごとの流行があるのでしょうか?

なぜ一度にまとめて流行しないのでしょうか?

 

一説では、人間はある一つウイルス感染をすると他の感染をしづらい性質を持っているのが原因なのではという意見もあります。

 

まあ、詳しいことははっきりしていないのらしいですが、

それについて調べるのも楽しいかも知れません。(絶対に楽しくない)

 

ではでは。

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