【3分医師国家試験対策】肺結核と非結核性抗酸菌症の病態、検査、治療の違いや、治療薬の副作用などのゴロまとめ。
どうも
「医者で作家である森鴎外が、自身が結核に罹患したと気づいたとき、親戚一同を自分の元から離し、作家活動に励んだ結果61歳まで生きれた話すこ」
でお馴染みのタケットです。
これから3分で医師国家試験対策になるブログを書いていこうと思います。
今回の題は「結核と非結核性抗酸菌症」についてです。
抗酸菌とは
結核も非結核性抗酸菌症も抗酸菌症という大きな枠組みの病気なんですが
Mycobacterium属ーーーM.tuberculosis(結核菌)・・・結核
|
ーM.avium, M.intracelluare(MAC症)・・・非結核性抗酸菌症
M.kansasii
|
ーM.leprae(らい菌)・・・ハンセン病
そもそも抗酸菌というのは、
Mycobacterium属が細胞壁に脂質が多いために、グラム染色では染まりにくいけど、
一度抗酸菌染色で染まると、今度は酸やアルコールで脱色されにくいことに由来するそうです。
まあ、国家試験的には、Mycobacterium属はグラム染色が出来ないから、
Ziehl-Neelsen法を用いるといったところでしょうか。
結核の病態、検査、治療まとめ
国家試験的に結核を匂わせるフレーズは
「長い間、咳、痰、微熱が続くも炎症反応もあまり高くなく、抗菌薬が効かない」
かなと思います。
結核菌に空気感染した後
①90%が無症候型になり、生涯発症することはなく
②10%が加齢などによる免疫力が低下したときに発症する慢性再活動性型になり
③数%が初感染型になります。
結核は肺の病変なので血行転移しやすいです。
それが粟状結核です。
(ここで三苫T:粟状結核は、リンパ転移か血行転移か?肺の病変なんだから血行転移!いい?覚えるのじゃないの!考えるの!)
(なにものかの力でかき消されました。)
そして検査は長篠の戦いよろしく三段構えになります。
①画像(X線、CT)
乾酪物質と肉芽腫を反映する「浸潤影」と「結節陰影」
そして上肺野に見られる「空洞病変」
といったところでしょうか。
まず画像で結核を疑います。
画像については、この記事に詳しく書かれています。
②免疫応答
画像で結核と疑ったら
ツベルクリン反応とクオンティフェロン法です。
ツベルクリン反応は、BCGでも陽性になるという欠点が
クオンティフェロン法では、過去に感染した場合でも陽性になるという欠点があります。
なので次のステップで完了です。
③細菌学的検査
痰や胃液を採取して「Ziehl-Neelsen染色」が一番迅速に行えますし、
確定診断では「小川培養」「MGIT液状培地」や「PCR」を行います。
もしZiehl-Neelsen染色で陽性だったならば、結核疑いということで
陰湿個室に隔離し、サージカルマスクを患者に着用させます。
(医師はN95マスクを着用)
あと他には、病理組織所見では「Langhans巨細胞」や乾酪性肉芽腫が見られますよね。
そして治療です。
治療は多剤併用です。
イソニアジド(INH)、リファンピシン(RFP)、エタンブトール(EB)もしくはストレプトマイシン(SM)の三者か、ピラジナミド(PZA)を加えた四者併用を約6ヶ月続けます。
いやいやと。
覚えるの鬼か。
結核の勉強がここで嫌になるわ(わし)
ここで覚えやすいゴロがあればなぁと。
結核の治療薬のゴロ
①結核菌SPIRE
S:SM(ストレプトマイシン)
P:PZA(ピラジナミド)
I:INH(イソニアジド)
R:RFP(リファンピシン)
E:EB(エタンブトール)
②結局急いで得たストーリーは半ピラ
結局 :結核
急いで:イソニアジド
得た :エタンブトール
ストー:ストレプトマイシン
リー半:リファンピシン
ピラ :ピラジナミド
いやいや。
覚えさせる気あるか?
ゴロ覚えるのが難しいわ。
たぶん個人的にこのゴロが一番覚えやすいです。
③宮沢りえはストイック
リ :リファンピシン
エ :エタンブトール
スト:ストレプトマイシン
イ :イソイアジド
まあ、宮沢の部分は完全に要らないですけどね。
非結核性抗酸菌症のまとめ(結核との違いに注意しながら)
結核との違い
①空気感染しない⇒水や土壌などの環境中にいる⇒人から人に感染はしない⇒隔離の必要はない
②結核は上肺野に病変が見られやすいが、非結核性抗酸菌症では中葉、舌区の胸膜側に見られる。
③治療薬ではイソニアジド(INH)が含まれず、ニューマクロライドのクラリスロマイシンが使用される。
※なぜクラリスロマイシンが使われるのか?
MACでは気管支拡張が見られます。
呼吸器でも気管支拡張症やびまん性細気管支炎ではエリスロマイシンなどのマクロライド系を用いましたよね。
マクロライド系は、抗菌薬としての役割とは別に、気道の水分分泌やムチンの分泌の抑制をする役割があります。これが喀痰を減らし病態を改善すると言われています。
だから非結核性抗酸菌症でも気管支拡張が見られるのでクラリスロマイシンなどのマクロライド系が効果があるのですね。
④結核の治療期間が6ヶ月前後なのに対して、非結核性抗酸菌症では約1~2年。
⑤インターフェロン遊離試験やPCRでは結核菌では陽性になるが、非結核性抗酸菌症では陰性になる。
国家試験的にはこれくらいでしょうか。
(いやにしても多いわ。。。)
治療薬の副作用のゴロ
治療薬覚えるだけでも苦しいし、非結核性抗酸菌症ではイソニアジドを使わずにクラリスロマイシン使うとか、それだけでも十分しんどいのに国家試験はその副作用まで覚えろと言います。
国は僕たちにAIになれと言っているのでしょうか。
簡単にまとめるとこうです。
イソニアジド(INH)・・・末梢神経障害
リファンピシン(RFP)・・・肝障害、血小板減少
ピラジナミド(PZA)・・・肝障害
ストレプトマイシン(SM)・・・聴神経障害
エタンブトール(EB)・・・視神経炎
いや!
だ!か!ら!
覚えれる訳ねぇだろ!
ロボットじゃねぇんだよ!!!
そこでゴロです。
つば九郎
急いで リピした ピザは デリバリー
エタのは 目の死んだ ストイックな意地
結核:tuberclosis→ つば九郎
急いで:イソニアジド
リピした: リファンピシン
ピザは:PZAピラジナミド
デリバリー: Liver 肝障害
得たのは:エタンブトール
目が死んだ: 視神経障害
ストイック: SM ストレプトマイシン
ないじ:内耳障害
やっぱりゴロがすでに覚えるのがキツいんだよなぁ。。。
個人的に覚えやすいのがこの覚え方です。
INH,RFP,PZAは略語三文字で肝障害という三文字の副作用があります。
INHはNerveのNが含まれているので末梢神経障害です。
RFPはRiverでRの肝障害とPltのPの血小板減少です。
エタンブトール(EB)はエタノールと響きが似ており、お酒は目に悪いので視神経炎です。(少し強引)
ストレプトマイシンは、耳鼻科でも習うので聴神経障害です(強引でしかない)
今回は結核についてまとめてみました。
今後ともまとめていくのでよろしくお願いします。
最近このクリックボタンを完全に忘れており、順位も過去最低を樹立しています。
どうかクリックして僕を救って下さい。よろしくお願いします。
↓