takettoのブログ

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【白い巨塔】芦田愛菜さん(46歳)が教授選に出る話 第一話


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令和33年4月5日 慶応病院にて、

あるニュースが流れた。

 

慶応病院の循環器内科の教授が今季限りで教授を退官することになったのだ。

つまり、日本一の病院と名高い慶応病院の

花形である循環器内科の教授選が、

今年度に行われると言うことなのだ。

 

しかし、病院の雰囲気は落ち着いていた。

というのも、次の循環器内科の教授は、芦田愛菜准教授で決まりだと病院スタッフ全員が思っていたからだ。

 

子役で名を馳せた芦田愛菜准教授は、

小学生の際に女優という職業をしながら勉強にも励み、見事慶応中等部に合格し、そのまま慶応高等部、そして慶応大学医学部を

ストレートで主席で卒業し、現在は慶応病院の循環器内科の医師としてキャリアを積んでいた。

 

これだけでもだいぶ常人離れした人生を送っているが、医師としてのキャリアも半端じゃなかった。

 

まず、慶応病院で初期研修していた際に、

レジデントさながらの活躍を見せ、回る科回る科から゛逆゛入局志願をされた。

また、彼女のヒット作でもある「救急救命24時」は自身が初期研修で救急をローテートしてた時期であったという話は有名だ。

 

その後、病院の花形である慶応大学循環器内科に入局し、臨床、研究ともに励み、

彼女の論文は世界的に有名な医学雑誌

「The world of medicine」に何度も掲載された。

そして病院史上最年少でハーバードー病院に留学に行き、そこでも論文が有名雑誌「New York  Times of  medicine」に掲載され、世界的に有名な医者の仲間入りを果たすことになった。

 

そして現在は若干46歳という年齢で、循環器内科の准教授を任せられている。

もちろん、これも病院史上最年少である。

 

このように凄すぎるキャリアに周りは

「実は人生、何周目かじゃないのか」と冗談を言うほどだった。

 

そんな芦田愛菜准教授の一番の成績は

「AIを駆使した医療」

であった。

 

AIの進出により仕事が奪われるのを嫌がっていた医療界で、率先してAIを駆使して、先進的な医療の発展に貢献したのだ。

 

そして芦田愛菜准教授は今

「診断正答率100%の医者」として名を馳せている。

 

余談だが、芦田愛菜准教授は「Dr.x」が好きであり、飲み会では「私、絶対に誤診しないので」と言っており、場をジェネレーションギャップの渦に巻き込んでいる。

 

こうした輝かしい実績を残している芦田愛菜准教授が、女性初となる次期循環器教授になるのは、火を見るより明らかであった。

 

その日の夕方、いつものように医局会議が行われ、内見教授が退官する旨を医局員に話した。

「あー。みんな少しだけ時間いいかな。

私、内見は、今年度を持って

退官することになった。」

 

周知の事実だったため医局員達は、驚くこともなく厳かな雰囲気で聞いていた。

 

「いや〜。本当に皆にはお世話になった。

皆のおかげで、歴史ある循環器内科の教授としての仕事を全うでき。

皆と仕事できるのもあと一年になったが、

どうぞよろしくな。」

と内見教授が頭を少し下げた際に、

内見教授の手を取り、

「教授!お疲れ様でした!我ら医局員もあと1年間、教授との日々を噛み締めながら、尽力いたします!」と

芦田愛菜准教授が頬を少し赤らめながら教授の目を強く見つめながら言った。

 

それに対して

「ああ、准教授として、この医局を引っぱっていってくれ!次期教授も任せたよ!」

そう言って教授は手を強く握り返し、

「かしこまりました!」と目に涙を浮かべる准教授の姿は、さながら名女優であり、

二人の姿を見ている医局員の心を掴んだ。

 

(よし。これで、教授と医局員の心はガッチリ掴んだに違いない。)

と芦田愛菜准教授はほくそ笑んだ。

 

(私が、ここまで死ぬほど努力をしてキャリアを積み上げたのは、ひとえに教授になるためなんだから、絶対に教授選で負ける訳にはいかない。)

と彼女は熱い想いを抱きながら、

教授との別れを惜しむ良い医局員としての姿を演技した。

 

「今日から次期教授の選考が始まるみたいだ。ぜひ芦田准教授は、出願しときなさい。」

そう言う教授に、さらに頬を赤らめながら

「ありがとうございます!

若輩者ですが、出願させて頂きます!」

と答える彼女に、

周りの医局員達は、新芦田愛菜教授が生まれるのではと笑みをこぼしていた。

 

その中で、ある男が口を開いた。

「あの、教授。」

「うん?なんだ?」

「教授選って基本的には誰が出願しても良いんですよね?」

「あー。まあ一応そうだな。」

「じゃあ、僕も出願します。」

 

その男は

「鈴木福」助教であった。